川名の由来

川名の由来

<小幡>

川名の由来
 川が流れる、旧)小幡村字「隅除」の地名を冠した川名。

川の概要
 東名高速道と尾張旭市との境界が重なる大森北あたりを源頭に、小幡緑地を南西に流下し、大森2丁目地点で大きく南に湾曲し、隅除を経て矢田川に注ぐ渓流。

隅除地名の由来
 スミ・ヨケは隅・角を除けた所を表現した地名と推察される。

参考
すみ【隅・角】:物や場所の中央でないところ。かこまれた区域のかど、または端の方。すみっこ。「部屋のすみ」

角を=入れる[=切る・抜く]:江戸時代、男子が一四歳になり、角入髪にすること。すみぬく。→角入髪。

よけ【避・除】:よけること。特に、危難をさけるためのまじない。また、そのためのもの。「魔よけ」「厄よけ」「風よけ」「霜よけ」「泥よけ」など。『小学館国語大辞典』

隅除川・大森CIMG1429

隅除川上流雨池・大森

隅除川上流 雨池

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川名の由来
 河口の村名。旧)西春日井郡「矢田村」の村名を冠した川名。

川の概要
 豊田市藤岡町との分水嶺を源頭に西流し、瀬戸市・尾張旭市・名古屋市守山区・北区を経て庄内川に注ぐ流路長16,709mの一級河川である。主な支流に赤津川・瀬戸川・香流川・隅除川・守山川などの河川がある。

地名の由来
 一説)往時は川辺(谷)沿いに水田耕作がされていた集落、「谷田(タニダ・ヤダ)」が好字2文字化され、矢田と表記された地名と推察される。
 二説)もとは谷田で、やだとは北隣する山田のまを略したもので、呼び分けたものともいわれる(地名考)。

矢田川CIMG1599


<小幡緑地・松坂町>

川名の由来
 シラは龍が暴れる沢を意味し、流域に土砂崩壊地が多い沢・川を表現した川名。通称「白沢渓谷」と呼ばれている。

川の概要
 吉根地内を源頭に、西流し緑ケ池・ハナレ松池を経由して、名古屋第2環状自動車道を潜り大きく北に湾曲し、小幡緑地公園内を北流し、川北町地内で庄内川に注ぐ渓流。

参考
 『広辞苑』シラ=ギリシャ神話の海の怪物スキュラとある。

白沢川・守山区松坂町 (2)

白沢川・守山区松坂町


<吉根>

川名の由来
 河口の、旧)吉根村字「至来」の地名を冠した川名。

川の概要
 階子田地内の山林を源頭に、吉根地内を西流し、至来地内で庄内川に注ぐ渓流。

至来地名の由来
 庄内川観音寺跡などから、トウライは来世を言う「仏語の当来」の好字化した地名と推察される。

参考
とう-らい【当来】:(当然に来るはずの時の意)仏語。未来。将来。また、来世。当来世。当来の値遇(仏語)。来世で弥勒菩薩の出世に会うこと。

とうらい-どうし(タウライダウシ)【当来導師】:仏語。来世に出現するという導師。弥勒菩薩をさす。→当来弥勒。

とうらい-みろく(タウライ‥)【当来弥勒】:未来に出現するという弥勒菩薩。弥勒菩薩は兜率天に住み、釈迦の入滅後、五六億七千万年を経てこの世に現れ、衆生を教化すると信じられているところからの称。『小学館国語大辞典』

到来川・吉根 (2)


<下志段味・吉根>

川名の由来
 河口の、旧)下志段味村字「深沢」地名を冠した川名。

川の概要
 吉根を源頭に、笹ケ根花咲台を湾曲しながら北に流れ、深沢地内で庄内川に注ぐ渓流。

深沢地名の由来
 表記文字のとおり、深い沢の地を表現した地名。


<下志段味>

川名の由来
 川が流れる、旧)下志段味村の字地名「長根」を冠した川名。

川の概要
 順正寺あたりを水源に下志段味長根地内を西南に流れ長戸川に注ぐ小川。

長根地名の由来
 地形が改変されているかもしれないが、長根は張り出した長い尾根地形を意味する地名。


<下志段味>

川名の由来
 中流部の、旧)下志段味村字「長戸」の地名を冠した川名。

川の概要
 滝の水池を水源に、下志段味地内を北西に流れ、町道15号線との交点あたりの長戸を経て落合、西島辺りで庄内川に注ぐ渓流。

長戸地名の由来
 ナガトは表記文字の通り、街道沿いに長く続く家並み表現した地名と推察。

長戸川・志段味 (2)


<中志段味>

川名の由来
 中流部の、旧)中志段味村字「野添」の地名を冠した川名。

川の概要
 森林公園ゴルフ場を源頭にしたため池を水源に、諏訪神社脇を抜けて上中志段味と中志段味の境を北西に流下し、野添橋を抜けて安川原と天白の境で庄内川に注ぐ渓流。

野添地名の由来
 ノゾエは表記文字の通り、東谷山の裾野に広がる野原に沿った所を表現した地名と推察。

野添川・守山区志段見CIMG1242


<上志段味>

川名の由来
 川が流れる、旧)上志段味村字「大矢」の地名を冠した川名。

川の概要
 東谷山フルーツパーク内のため池を水源に北北西に流れ、白鳥塚古墳の脇を流れ白鳥地内で庄内川に注ぐ渓流。

大矢地名の由来
 オーヤは大谷の好字化と推察される。当地は谷をコクと撥音する風習があるので矢と表記したと推察。

大矢川・志段見CIMG1249


<上志段味>

川名の由来
 川が流れる、旧)上志段味村字「白鳥」の地名を冠した川名。

川の概要
 東谷山フルーツパーク下方のため池を水源に北北西に流下し、愛知県立大学守山キャンパス脇を流れため池を経由して、河口の、旧)上志段味字白鳥地内で庄内川に注ぐ渓流。

白鳥地名の由来
 シラ・トリのシラは龍を指し、トリは侵食を示唆する。すなわち、シラトリ川の流域は、龍が暴れて土砂崩壊を起こす土砂崩壊常習地を意味すると推察される。

参考
 『広辞苑』シラScylla=ギリシャ神話の海の怪物。