川名の由来

川名の由来

川名の由来
 この川が流れる所の地名、「伊保郷」を冠した川名。古代の加茂郡8郷の1つ伊保郷の所在を証明する貴重な生き証人。

川の概要
 庄内水系との分水界八草町に源を発する割田川・秋合川・小江戸川を集めて南流し、大畑町で砂川と広幡町を流れる広見川を集め、篠原町地内で大沢川・太郎迫川を、田籾町で田籾川を集め、地内で東へ保見町を曲流し、伊保堂東保見町で川を貝津町地内で樋川を集め、伊保町地内で籠川に注ぐ。流長8,816mの一級河川である。

いぼ(伊保)の地名由来
 漢数字の五百をイオ・イホと読むことから、多くの水田のある郷を「伊保郷」と表現した地名。現在は保見町であり、往時の伊保郷下伊保村が河口の伊保町となっている。


<藤岡地区西中山町>

川名の由来
 この川が流れる所の村名、旧)「西中山村」を冠した川名。

川の概要
 猿投町に隣接する西中山町の大池を源頭に、町内を南へ縦走し御船町地内で山田川と合流し御船川と改め矢作川に注ぐ。

にしなかやま(西中山)の地名由来
 表記のとおり、村の中に山があるのでこの名が付いた。


<御船町>

川名の由来
 この川が山と田の合間を流れることから「山田川」と呼ばれる。

川の概要
 愛知県民の森に隣接する[昭和の森]を源頭に西広瀬町との境を南流し、御船町地内で西中山川と合流して川名を御船川と改め矢作川に注ぐ。


<越戸町~荒井町>

川名の由来
 この川の水源地の地名、旧)越戸村字「下小田」を冠した川名。

川の概要
 越戸町下小田を水源に越戸町地内を西に流れ、荒井町で籠川に注ぐ小川。

こだ(小田)の地名由来
 当地は籠川の最下流域に在り、地下水が高く湿地帯となっており、コダは小垂の転にて、湿地を意味すると推察される。


<花本町>

川名の由来
 この川は、いつもは水が流れていない川を意味する川名。

川の概要
 井上町内の四郷排水場の池を源頭に、井上町地内を南流し、花本町地内で籠川に注ぐ生活排水路。湖岸が散策路として整備され桜並木が美しい。


<亀首町>

川名の由来
 この川の水源地の地名、旧)亀首村字「八ツ口洞」を冠した川名。

川の概要
 亀首町「さなげ台団地」内の[あやめ池]を源頭に、八ツ口洞地内を西に流れ柳川に注ぐ小川。

やつぐちぼら(八ツ口洞)の地名由来
 ヤツは谷津にて湿地の樹枝状谷の意、洞は低地~沢~谷地形の所を意味し、その口元の所を表現した地名と推察される。


<舞木町~四郷町>

川名の由来
 この川の形状が、柳の枝のように細くなよなよした流の川であったので「柳川」と呼ばれる。

川の概要
 舞木町内の竜ケ池上・竜ケ池下を源頭に南に流れ、亀首町内にて町屋洞池からの水と、あやめ池を水源とする八ツ口洞川を集め、四郷町にて籠川に注ぐ小川。


<乙部町>

川名の由来
 この川が流れる所の地名、旧)「乙部村」を冠した川名。

川の概要
 乙部町地内の乙部ケ丘池を源に乙部町地内を東流し、同地内で本徳川に合流する小川。

おとべ(乙部)の地名由来
 乙部町は猿投山の南側山裾に位置する緩傾斜~平坦地形の地勢の村で、この地勢を猿投山から落ちた辺りの村「落辺」村を好字2文字地名文化作法により「乙部」と表記したと推察される。


<本徳町>

川名の由来
 この川の水源地の地名、旧)「本徳村」を冠した川名。

川の概要
 本徳町の倉本池を発し、南流して乙部町を経て亀首町地内で籠川に注ぐ小川。

ほんとく(本徳)の地名由来
 本徳は本床の転にて、床のように高所の所を好字2文字地名文化作法により「本徳」と表記した地名と推察される。

8858_木徳川(本徳町)


<加納町>

川名の由来
 川が流れる所の地名、旧)「加納村」を冠した川名。

川の概要
 猿投山を猿投川・広沢川と平行して南流し加納町地内で、3つの川が籠川に注ぐ小川。

かのう(加納)の地名由来
 『猿投村史』は、足助重範の家臣加納孫朗が住んだことによるという。地名が先か姓氏が先か、加納田であった所と推察される。往時は荘園の不輸不入権を承認された田地のほかに、耕作された土地でその荘園の付属地として認められた地域を加納田と云う。『国語大辞典』
 この地に伝わる民話「うわばみ・おろち退治」は、治山治水事業を伝える民話で、マサ地帯特有の土砂災害を、池を造って防ぐ治水事業の民話である。大蛇や竜神は水を司る神であり、神が怒ると大雨や土砂崩れを起こすと昔は信じていた。「うわばみ・おろち退治」民話はこの鈴ケ池を造り、土石流災害の発生を防止したことを伝える民話である。