川名の由来

川名の由来

川名の由来
 この川が流れる、旧)村名「阿摺村(明治30年に抹消)」を冠した川名。

阿摺川の概要
 一級河川流長10.50km、流域面積39.8㎢。
 足助地区の伊勢神峠西斜面に源を発し、明川町地内で曲りクテ沢・堂ケ入川を集め、平沢町を経て旭地区加塩町地内に入り東加塩川・加塩川・花ノ樹川・大井川を集める。旭地区榊野町地内に入り、小沢川・釜ノ口川を。足助地区小町に入り、五倫沢・茶磨川を。御蔵町に入り、寺の下川・大河原二の沢・御蔵沢を。東渡合町に入り、久木川・大洞川を。月原町で入洞川・月見沢をそれぞれ集めて矢作川に注ぐ。
 『角川地名大辞典』には、榊野から足助町渡合までは直線的な谷が続き、断層線谷と推定される。矢作川に合流する付近は峡谷をなすが、それより上流は幅広く浅い谷が続き、川沿いの谷底は水田化され、集落が点在する。昭和47年7月の豪雨では、山崩れと洪水により、月原・御蔵を中心に大被害を受けた。と紹介されている。

あすり(阿摺)の由来
 一説、アスリは、多くの集落が合併して成立した村名で、好字二文字の地名文化の作法に従い、瑞祥地名「阿摺」とした。阿は梵語の「阿吽」の呼吸を意味し、摺りは絹布に模様を擦り付けるの意があり、11か村が阿吽の呼吸と平等の精神(模様)で合併した精神を表わす村名と思考される。
 二説、木材を流送する村。阿は仏さまに供える水(閼伽)と同じ意。スリはソリと同じく木材を摺り降ろす意があり、山から摺り降ろした木材を、阿摺川を利用して流送する村を表現した村名か。

参考
ア〔阿〕:①まがって入り組んだ所。まがりかど、隈。「山阿」。②おもねること。「阿世・阿諛」。③家のひさし・のき「四阿」。④人を呼ぶのに親しみを表わして冠する語。「阿父・阿蒙」⑤梵語の第1字母。「阿吽」。

〔刷・摺〕:①絹布に模様をすりつけること。②印刷すること。また、その出来具合。『広辞苑』

4.(6).1) 阿摺川1(足助町)-1