防災・老朽化対策
私たちは守りつづけます。
頻発する異常気象や大規模地震の発生確率が高まる中、多くの犠牲者を生み、ライフラインに被害をもたらす自然災害の発生を防ぐため私たちに求められる役割はますます重要になってきています。河川・砂防・地盤の技術者による専門性を生かした、総合的なコンサルタントで社会をサポートしています。
また、1960~1970年代の高度成長期に集中的に建設された公共インフラの老朽化が全国的に深刻な事態となっており、農業水利施設においてもさまざまな水利条件や農業施設の利用目的にあわせたインフラの保全対策を行います。
豊富な経験と新技術を活用し構造物の機能診断や劣化予測を行い、各分野の技術者が最適な対策を立案し、ライフサイクルコストの低減効果が高い保全計画を提供しています。
耐震・強度計算
ため池堤体の安定解析及び耐震性能の評価では、地質・土質調査から基本断面図と土質定数を設定し、周辺の主要活断層から、“海溝型”や“内陸直下型”の入力地震動を検討します。液状化については地形や地層、地質・土質試験で得られた結果を検討し解析モデルを作成します。初期応力解析や地震時解析で得られた結果について、各分野の専門技術者による知識と経験を交えて検討し評価を行っています。
砂防ダム
土石流と流木対策を目的とした砂防ダムです。スリット形式により動物の行動範囲を阻害しないよう配慮し、堰堤形式は発生残土を利用したソイルセメントで計画しました。生態系や環境にやさしい立案を得意としています。
パイプライン
国営かんがい排水事業において幹線水路パイプラインの設計を実施しました。開水路の老朽化に起因する維持管理にかかる負担を軽減することを目的に、既設の開水路を撤去し、自然圧パイプラインにより管水路化することで安定した用水供給を確保することができました。
施設機能診断
社会共通資本である農業水利施設の機能を効率的に保全していくため、「ストックマネジメント」が進められています。パイプラインやポンプ場などの機能診断を行い、長寿命化とライフサイクルコストの低減を図るマネジメント技術を提供します。
水路変状調査
東北地方太平洋沖地震によって変形したパイプラインの程度を調査し、施設の健全度を評価する基礎資料としました。調査内容としては内面調査について、目視、継手間隔調査、可とう管偏心調査、継手漏水試験及びたわみ量調査を行い、管外調査については、目視による調査を行いました。
ロボット調査
小口径管路内の損傷、発錆の有無、管の変位、管内浸入水等の不良個所を自走式カメラにより定量的に調査し、優先的に対応すべき施設、箇所を確認し、対応策を提案しています。
対応管径:Φ150~600mm
許容水深:1m
調査速度:10~15m/min